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『フィレンツェの窓辺で』


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詩 長田 弘
絵 SAKOmama




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街は街の匂いだと思う。
朝の匂い。
昼下がりの光の匂い。
影の匂い。
灯ともし頃の、夕暮れの匂い。
むかし修道院だったという
フィレンツェの石の街の宿からは
アルノ河のゆたかな水の輝きが見える。



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部屋の反対側の小さな窓からは
くすんだ建物のあいだを抜けてゆく
すり減った石畳の細い路地が見える。
路地には有機パンの小さな店があって
パンを抱えた老女が路地の奥へ消えてゆく。
過ぎてゆく時の足音が聴こえるようだ。



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ドゥオーモのほかに
フィレンツェには高い建物がない。
空の青い広がりが きれいだ。
やわらかな白い雲の塊が
次から次へ
飛ぶように
空を走ってゆく。



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ちがう。
小さな翼をはためかして飛んでゆく
あの雲はふっくら太った輝く手足をもつ
童子天使たちだ。
無垢な肌と
天を見つめる澄んだまなざしと
大きな小鳥たちのようにうつくしい
背中の羽根の羽ばたきと。



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風が、ロッソ・フィオレンティーノの
アンドレア・デル・サルトの
ラファエロの童子天使たちの
ざわめきを運んでゆくのが
窓から見える。
ずっと、不思議な音楽の響きが
耳の奥で鳴っていた。
シュトックハウゼンの
「少年たちの歌」だ。



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近づいてきては 遠ざかり
消えたかと思うと
不意に耳元で
飛び散る水沫のように
童子天使たちの
幼く短い叫び声がする。
フィレンツェでは
束の間にすぎないのだ
五百年だって。



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『最後の詩集』長田 弘 著 みすず書房






※ 今年の12月ごろ布絵本&ブックカバーの作品展をする予定です。
( あ…言っちゃった。これで前に進むしかない。)
この4年間で作りためた作品になりますが、また具体的な内容が決
まりましたらご案内したいと思います(^^)


# by sakomamabook | 2019-09-13 23:42 | フェルト絵本 | Comments(8)

秋涼を求めて…

週末涼を求めて

信濃川やすらぎ堤のミズベリングへ…義母さんを誘った

18:05の日の入りに合わせて行動したつもりだったけどね

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しっかり暗くなっちゃった…

東屋の柱だけが目立ちますが

眺めはよかったです






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以前 橋の上から眺めた景色

橋の向こうは海




ファーストフード&ドリンクでのんびりと(ボ〜ッと)過ごす

義母さんとこんな所で こんな景色を眺めてるなんてね

飛行機が点滅しながら飛んで行く

義母さんの目にも入ったようだ…

何か言ったようだったけど…

ワタシは返す言葉がない(言った意図がわからなかったので)

でも 義母さんは気にしない

自分が耳が遠くなってきたという事を感じているから

浮かんだ話したい事だけを朗々と語る





帰り道

駐車場まで歩いてもらうつもりだったけど

ブツブツ言うんです

信号機〜信号機の間の距離なんですが

一緒に歩いていると

ワタシも段々と途方もなく時間がかかるような気がして不安になった

しかたなく途中の建物の所で待ってもらい 車を取りに走った




帰りの車の中で

「今日は思いがけない 思いをさせてもらった。ありがとう。」と義母さん


ワタシ… またリベンジするぞv( ̄∇ ̄)v

























# by sakomamabook | 2019-09-08 22:44 | 義母仙人 | Comments(2)

2019.8.21(水)

仕事休みの日

お盆の喧騒も引き、やっと今日が最後のチャンス

友人から薦められた映画…(明後日が最終日)

観てきましたよ『ニューヨーク公共図書館』2017製作

新潟シネ・ウインドに於いて 16時40分〜

終わって出て来たら20時25分…ざんざん雨〜

オットさんに迎えに来てもらいましたよ。

内容は、、、長くて一言じゃ言えない。


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(写真はウェブからお借りしました)



そうね…ニューヨークに観光に行った気になったらとてもお得かも知れない。
普段、観光客が入れないようなスタッフオンリーな場面が多く見れましたから。
館内での著名人の講演会や市民参加型のイベント、館幹部の度重なる会議の様子–如何にして予算を確保するか。
また、時代の流れをどう捉えるか(紙の本か電子本か)
はたまた、ホームレスの問題まで。

図書館を利用する人たちが黒人が多いのが印象的でした(黒人系8、白人系1、アジア系1くらいの割合に見えました)
権利と言う言葉も頻繁に出てきます。
青年が愛を詩で語る時、機関銃のようなと言う表現をサラッと使っているところが銃社会の国なのだと改めて認識しました。
17世紀から奴隷として連れて来られた黒人たちの人種・階級差別は、今もなお日々の生活に残り苦しめている。
だからこそ彼らは公共という場所を使って学び、協力して生きていく術を身につけなければならない。ニューヨーク公共図書館はその一端を担っているのかもしれません。

ワタシたちが住む街の図書館についても目を向けて見ると新たな発見があるかもしれませんね。



新潟シネ・ウインドさん、今回は3時間45分でしたが
9月7日〜予定の『東京裁判 デジタルリマスター』が5時間映画だそうです。
ご興味のある方 いかがですか(^^)






# by sakomamabook | 2019-08-22 06:32 | 雑日記 | Comments(0)